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炭 アーカイブ

炭の種類「白炭」

臼炭は木質が緻密なカシ、ナラ、クリなどブナ科の木材を炭材とします。

長時間低温で炭化し、炭化工程の終わりに精煉(ねらし)をかけて一気に千℃前後の高温処理をします。

真っ赤に燃え盛る炭を窯の外にかき出し、消し粉(土と灰を混ぜ合わせ、水で湿らせたもの)をかけて消火します。

このとき消し粉が炭の表面について臼く見えるので臼炭と呼ばれるようになりました。

炭の表面は灰白色ですが、割ってみると鈍い鉛のような金属光沢で、貝殻様の模様が見られます。

叩くとかたく澄んだ金属性の音がします。

灰にはカリウムも含まれており、火つきをよくするはたらきがあります。

秋田県の秋田臼炭、宮崎県の日向臼炭、木目の美しい利島の椿臼炭などがあります。

備長炭は炭材にウバメガシを使ったもので、白炭の一種。

紀州備長炭、土佐備長炭などがあります。

炭の種類「黒炭」

黒炭はナラ、クヌギ、カエデ、ブナなどの落葉樹、マツなどの針葉樹、スギ、ヒノキなどの間伐材など、どんな樹木でも炭材となります。

黒炭はおおむね四〇〇~八〇〇℃の温度で炭化します。

精煉後(精煉をやらないこともある)、焚き口と煙突をふさぎ、窯を密封していわば窒息状態の窯の中で消火します。

時間をかけゆっくり冷却すると良質の黒炭ができます。

やき上がった炭には樹皮がついています。

消し粉を使わないので表面は黒く、黒炭と呼ばれます。

ミナズラをやいた岩手切炭、クヌギを炭材とした茶道用の池田炭などが有名。

炭の種類「竹炭」

竹炭は主にモウソウチク、マダケなどを炭材としますが、篠・笹類も注目されています。

燃煙処理することで乾燥時間を短縮し、割れのない竹炭をやくことができます。

三日間は窯内の温度を六〇℃に保って燃煙し、次の三日間は炭材の位置を変えて、やきむらができないようにし、再び三日間燃煙します。

その後四日間内部温度を二五〇℃に保ち、約五日間冷却します。

竹炭は木炭より炭化しやすく、珪酸が多く含まれるのでかたく濾過性に優れる特徴があります。

とくに高温で炭化した竹炭は吸着力が大変強いので、消臭や吸湿用途の利用が増えてきました。

炭の種類「オガ炭・平炉炭」

■オガ炭
オガ炭は、流動炭化法の例を述べると鋸屑を乾燥させ圧力をかけ、表面を一五〇℃に加熱して固めた一種の薪オガライトを炭材に使い、工業的につくられます。

直径が約三㎝、長さは約五~一〇㎝で、中央部に穴が開いています。

炭はかたくて火もちがよく、自炭に性質が似ています。


■平炉炭
平炉炭は主に炭化工場でつくられます。

原料は鋸屑、樹皮や製材屑など。

原料を広い床の上に並べて着火し、十分に火が回ったところで鋸屑をかけて炭をつくります。

窯の構造や炭やき技術は簡単なので大量生産に向いています。

平炉炭は木炭粉として活性炭や練炭の原料に使われていましたが、近年需要が激減し、新用途として土壌改良材など農業用に多く利用されるようになってきました。

炭の種類「活性炭」

活性炭の原料はヤシ殻炭や木炭粉です。

薬品や水蒸気で活性化させ吸着力を強めてあります。

活性炭には粒状活性炭と粉末活性炭があります。

粒状活性炭は粟粒から米粒の大きさのものが使われますが、用途によっていろいろな形状のも勿が利用されます。

浄水、大気浄化濾過材などの用途に使われることが多く、液体、気体の通過抵抗が少なく吸着力が大きいことが要求されます。

炭の成分とは?

炭は無定形炭素でできています。

無定形炭素とはダイヤモンドや石墨のように明確な結晶状態をとらず、コークスなどと同じ種類のものです。

炭の無定形炭素には不純物が多く、実態は炭素質化合物です。

さらに、水素、酸素、灰分としてカリウム、カルシウム、ナトリウム、鉄、珪酸、アルミナ、マンガンなどの物質が含まれています。

炭の構造ってどうなってるの?

黒炭表面に樹皮が残る外観が特徴で、断面には孔が多く、孔の直径は一〇~四〇μmあります。

これをマクロの孔といいますが、黒炭ではこの孔がやや大きく炭の壁がやや薄いという蒙似があります。

燃料として利用するとき、マクロの孔が大きいほど酸素が炭の内部に入りやすく、また、酸素と反応した二酸化炭素も速やかに排出されるので、火つきがよく、すぐに温度も上昇しますが、短時間で燃焼してしまいます。

白炭白炭は対照的にマクロの孔が小さく炭の壁も厚い構造になっています。

このため、燃焼の速度は遅いのですが、一定の温度で燃焼し、火もちもよいという構造的な特徴があります。

竹炭竹炭は珪酸を多く含みます。

珪酸は多孔性なので吸着作用があります。

その珪酸を多く含む竹炭は吸着性が他の木炭よりも優れています。

また、熱分解の初期に蟻酸などのかなり強い酸性成分を発生するので、炭化炉の材質には注意が必要です。

炭の意外な特徴

炭を土壌に混ぜたり、埋設(埋炭)することで、土壌中の微生物を活発にするはたらきがあります。

細菌の根粒菌や放線菌は炭の中で繁殖し、共生関係を持つ作物の根に活力を与え、生長を促進します。


炭の特徴は樹木などを炭化した無定形炭素であること、炭化材に由来する微細孔構造を有すること、また少量のミネラル(灰分)を含むことです。

炭の多様な驚くべき特性はこれら三要素のいずれか一つ、または複数の要素からそれぞれに、あるいは複数の要素の組み合わせ(重畳)効果などによって発現されると考えられます。

炭はなんでも吸着するの?・・・その1

炭は何でも吸着します。

吸着には物理吸着と化熱も小さく、加熱することで吸着したものを容易に離脱させることができる可逆的な現象です。

化学吸着は共有結合などによる吸着で、吸着速度は遅いのですが、吸着力が大きいので離脱しにくく、吸着場所にも選択性があるなどの特徴があります。

炭の微細孔は比較的に大きなマクロ孔と比較的に小さなミクロ孔とに大別することもできます。

マクロ孔は異臭などの吸着物をミクロ孔まで導く役目をします。

ミクロ孔が実際に物を吸着します。

これはトンネルとトンネルの中に仕掛けられた落とし穴にたとえることができます。

トンネルが狭ければ獲物を効率よく誘い込むことができません。

落とし穴よりも獲物が大きければ獲物を捕らえることはできません。

落とし穴よりも獲物が小さければ、一つの落とし穴で多数の獲物を捕らえることもできます。

このたとえから、炭の微細孔の大きさと吸着されるものとの間には最適な関係があることがわかります。

炭はなんでも吸着するの?・・・その2

炭には吸着されやすいものと吸着されにくいものとがあり、吸着されやすいものが選択的に吸着濃縮されることがわかります。

大きな比表面積11吸着量が多い、ということにはなりません。

炭は自分の体積の何十倍ものガスを吸着できます。

これはガスが液化すると数百分の一に体積が減少するので可能なのです。

沸点が高いガス(蒸気)ほど、分子量が大きなものほど吸着されやすい性質があります。

炭には調湿作用があります。

湿度の高いときは湿気を吸着し、逆に低いときは湿気を放出します。

この調湿作用は半永久的に持続します。

炭化温度によって炭の表面の官能基が変わります。

低温では酸性の基が多く、高温になるに従い塩期性となります。

炭はアルカリ性にかわっていきます。

物理吸着に対して科学吸着の占める割合はわずかですが、イオンの吸着、重金属の吸着などに関して大切なはたらきをします。

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