間違いに気付かないほど恐ろしいものはない
ケンブリッジの応用心理学研究施設のウィルキンソンは、睡眠ぬきの水兵を検査するため単調なテストを考案することで世界に知られています。
こういう検査は、15分から1時間で終わりますが、何百もの簡単な足し算をするとか、ガーガーいう背景音からほとんど弁別できないほどのかすかな信号音をイヤホーンで聞きとる、といった類がふつうです。
絶好調のときでもこんな検査に注意を集中するのはたいへんですが、ベッドでの眠りが奪われていると、とりわけ難しくなります。
ところが、ウィルキンソンは、あるとき戦争ゲームを考案して知的活動について調べました。
断眠中の水兵は、このゲームを1時間以上つづけることができましたし、このテストで何の障害も生じなかったのです。
このゲームがおもしろかったので、集中力を維持できたわけです。
この種の実験から、見る、聞く、考える、思い出す、活動するなどの能力が、断眠で直接阻害されないことがはっきりします。
実際は仕事に集中する能力を減退させて、作業効率に影響を及ぼすわけです。
だから、今やっている仕事からすぐ気が散ってしまい、間違いをしでかしますが、にもかかわらず、間違ったことをしている、と気づかなくなるのです。
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